外耳炎
症状
ワンちゃんやネコちゃんが外耳炎になると、耳の後ろを頻繁に掻く動作をするようになり、一見耳の外側が痒そうにしている様子に見えます。また、ふらふらと歩くようになったり、何度も頭を振る仕草を繰り返すこともあります。
耳の中を覗いて見てみると、皮膚が黒っぽく汚れていたり、赤く腫れていることが多く、臭いのある耳垢がたまっていたり、炎症をおこして膿がたまっていることもあります。
原因
外耳炎は、耳垢を餌に細菌やカビが繁殖したり、寄生虫が耳の中の粘膜を食い荒らして炎症をおこしてしまう病気です。
ワンちゃんやネコちゃんの耳の中には分泌液の出る孔がありますので、もともと耳の中は湿気やすい状態にあるのですが、中でも垂れ耳や耳の穴から毛が生えている場合には、空気の環流が悪く湿気やすくなるので、細菌やカビ、寄生虫が耳の中にとどまりやすくなり、炎症を起こしやすくなってしまいます。
また、アレルギー体質やホルモン性の病気など、耳の粘膜の免疫力が弱くなる病気があると、より炎症がおこりやすくなります。
水浴びやお風呂の際には、耳の中に水が入りやすいのですが、耳の中の水分をそのまま放置しておくと、細菌やカビが繁殖しやすくなります。
予防とケア
外耳炎は一度発症してしまうとなかなか治りにくく、治療も長引いてしまいますので、なるべく発症してしまわないように常日頃から意識的に予防することを心がけておくことが大切です。
耳垢をためないように、定期的に耳の中を掃除し、清潔に保つようにしてあげる必要があります。また、耳垢がたまっていないか定期的に確認してあげるのもよいでしょう。
ただし、耳の中は皮膚も薄くとってもデリケートなうえ、人よりもその構造はかなり複雑な形になっていますので、強く拭いて傷が付いてしまうと、そこから細菌感染を起こしてしまう可能性が高まります。
耳垢や汚れを拭き取るときには、やさしく傷が付かないように十分注意しておこなうようにしましょう。